はじめに:米離れって本当?
若い世代のお米離れ、進んでる?
日本では昔から主食といえばお米。でも最近、特に若い人たちの間で「お米離れ」が進んでいるってよく聞きませんか?
農林水産省のデータによると、1962年度には1人あたりの年間お米消費量が約118kgもありましたが、2020年代にはその半分以下まで減っているんです。なかでも、パンやパスタなど他の主食への切り替え、食の欧米化、ライフスタイルの変化などが、若い世代のお米離れに大きく関わっているとされています。
世代でこんなに違う!年代別のお米消費量
総務省の「家計調査」やさまざまな研究を見てみると、年齢が高くなるほどお米の購入量が増えて、逆に若い世代ほど少ない傾向があります。
たとえば2015年のデータでは、29歳以下の世帯を基準にすると、60代や70代ではお米の購入量が約1.3倍に。さらに2019年の指数を見ると、20代が「50」だったのに対し、60代は「55」、70代は「63」と、明らかに差があるんですね。
若い人の中には「ご飯だけ減ってる」と答えた人が3割以上いて、20代では「作るのが面倒だから麺類を選ぶ」という理由も多かったそうです。
最近はちょっと変わってきた?
とはいえ、2023年以降のアンケート調査では「お米を食べる量が増えた」と答えた20代・30代が少しずつ増えてきているという結果もあります。
理由としては「おいしいから」とか「健康に良さそう」といった前向きな理由が多くて、お米の良さを再発見している人も出てきているようです。ただし、こうした動きがトレンドを本格的に変えるほどかというと、まだそこまでとは言えません。
公式な資料ではどう言ってる?
農林水産省の「食育白書」でも、若者のお米離れについては毎年のように取り上げられています。令和5年度版では、子どもや若い世代への食育が特集されていて、朝ごはんを食べない人が多いとか、主食が多様化しているとか、リアルな課題がいろいろ紹介されています。
さらに、朝ごはんを抜く割合が20代で特に高いことは、厚生労働省や農林水産省の調査でも明らかになっています。
まとめ
- 若い世代のお米消費は確かに減っていて、「米離れ」は統計からも明らかです。
- 世代別に見ると、若い人ほどお米を食べる量が少なく、パンや麺類にシフトしています。
- 最近は一部で「お米を見直そう」という動きも出てきてはいますが、全体の流れはまだ減少傾向のまま。
- 農林水産省の「食育白書」などの公式資料でも、こうした傾向やその背景が詳しく分析されています。
🔗 信頼できる情報源・データ
機関 | 内容 |
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農林水産省 | 米の消費に関する動向 詳しくはこちら(農林水産省) |
総務省 | 家計調査(年代別の米購入量・消費動向) 詳しくはこちら(総務省統計局) |
食育白書 | 若年層の食生活や米離れの傾向についての記述多数 詳しくはこちら(食育白書アーカイブ) |