切り方図鑑|半月切りの次に覚える技術
丸い素材を小さくそろえて、火を通しやすくする切り方
いちょう切りは、丸い素材を縦半分、さらに半分にしてから、端から一定の厚さで切る方法です。小さな扇形になるので、味噌汁や炒め物、煮物の具を食べやすい大きさにそろえたいときに便利です。
- 向いている素材大根、にんじん、れんこん、きゅうり、なす
- 見るポイント半月切りをさらに半分にした、扇形の形を意識します。
- 使いやすい料理味噌汁、スープ、炒め物、浅漬け、煮物
- 注意したい素材にんじんやれんこんは硬さがあるので、慣れるまでは薄めにします。
- 所要時間大根1/3本で5〜7分
- 難易度★☆☆(半月切りの続きです)
- 道具三徳包丁・まな板
いちょう切りは「半月切りをさらに半分にした形」
いちょう切りは、切った形がいちょうの葉のように見えることから呼ばれる切り方です。輪切りより小さく、半月切りよりさらに食べやすい大きさになります。
大根やにんじんのように太さがある素材は、輪切りのままだと一切れが大きくなりがちです。いちょう切りにすると、口に入りやすく、火の通りもそろえやすくなります。

厚さで変わる向き・不向き

薄めのいちょう切り
短時間で火を通したい料理に向きます。味噌汁、スープ、炒め物、浅漬けでは、薄めにすると扱いやすくなります。

中くらいのいちょう切り
食べやすさと存在感のバランスがよい厚さです。汁物、炒め煮、普段の煮物で使いやすい中心ゾーンです。

厚めのいちょう切り
煮物で形を残したいときに使えます。ただし小さい形でも厚いと火は通りにくくなるため、じっくり加熱する料理向きです。
いちょう切りの厚さの目安
いちょう切りは、輪切りを4等分した扇形です。名前は、形がいちょうの葉に似ていることに由来します。小さいぶん火が早く通り、味もしみやすくなります。
| 料理・場面 | 厚さ・大きさの目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 味噌汁・スープ | 3〜5mm | 短時間で火が通り、スプーンにのる大きさです |
| 炒め物 | 5mm前後 | 形を残しつつ火の通りが早くなります |
| 煮物 | 5mm〜1cm | 小さめの具にしたいときに。薄すぎると崩れます |
| きんぴら・浅漬け | 3mm前後 | 味がなじみやすく、食感も軽くなります |
数値は目安です。素材の大きさや料理に合わせて前後してかまいません。
いちょう切りの基本手順

料理別の使い分け

味噌汁・スープ
薄めから中くらい。具材が小さくそろうので、短い加熱でも食べやすくなります。

煮物・炒め煮
中くらいから厚め。小さくても形を残したいときは、薄くしすぎない方が食べごたえが出ます。

炒め物
薄め。にんじんやれんこんは厚いと火が入りにくいので、薄くそろえると炒めやすくなります。

浅漬け・サラダ
薄め。塩や調味料がなじみやすく、口に入れたときの食感も軽くなります。
失敗しやすいところ
4等分の角度がずれて大きさが変わる
原因は、半分にするときの向きが定まっていないことです。輪切り→切り口を下にして縦半分→さらに切り口を下にして縦半分、と2回とも平らな面を下にすれば均等に割れます。
薄くしすぎて崩れる
原因は、小さい形に薄さを合わせてしまうことです。いちょう切りは面積が小さいので、味噌汁でも3mm以上残すと形が保てます。
まとめて重ねて切って厚みがばらつく
原因は、半月に切ったものを何枚も重ねて一度に切ろうとすることです。重ねると滑って角度がずれます。1本ずつ切る方が結果的に速く、そろいます。
輪切り・半月切り・いちょう切りの選び方
大きく使いたいときは輪切り、食べやすく半分にしたいときは半月切り、さらに小さくそろえたいときはいちょう切りです。料理の中での食べやすさと火の通り方から選ぶと、迷いにくくなります。

同じ素材でも、切る大きさが変わると食べやすさ、火の通り、味のなじみ方が変わります。最初は早さよりも、形と厚さをそろえることを優先してください。
よくある質問
- いちょう切りの名前の由来は?
- 切った形がいちょうの葉に似ていることに由来します。輪切りを4等分した扇形で、日本料理では見た目の名前がそのまま切り方の名前になっているものが多くあります。
- いちょう切りと半月切りはどっちが火が通りやすい?
- いちょう切りです。半月切りをさらに半分にした大きさなので、同じ厚さなら火が早く通り、味もしみやすくなります。そのぶん煮崩れしやすくもなります。
- かぶや里いもにも使える?
- 使えます。かぶは丸いので、輪切り→半月→いちょうの順で無理なく切れます。里いものように小さい素材は、半月切りで止めておく方が食べやすい大きさになります。

