切り方図鑑|肉の反りと噛みにくさをやわらげる下ごしらえ
筋や境目に浅く入れて、肉を扱いやすくする
筋切りは、肉の筋や脂身との境目に浅く切り込みを入れる下ごしらえです。焼いたときの反りを抑えたり、食べやすい口当たりに近づけたりするために使います。
- 向いている素材豚ロース、鶏もも肉、鶏むね肉、牛ステーキ肉
- 見るポイント筋や脂身との境目を見て、浅く数か所入れます。
- 使いやすい料理ソテー、とんかつ、ステーキ、照り焼き
- 練習の軸切り分けるのではなく、つっぱる部分を少し切る意識です。
筋切りは「つっぱる部分」を浅く切る
肉は加熱すると縮みます。筋や脂身との境目が強く縮むと、肉が反ったり、食べたときに噛み切りにくく感じたりします。
筋切りでは、つっぱりやすい部分に浅く切り込みを入れます。深く切りすぎると肉が分かれてしまうので、数か所に軽く入れるくらいから始めます。

豚ロースは脂身との境目を見る
とんかつやソテーに使う豚ロースは、赤身と脂身の境目に筋があります。境目に数か所切り込みを入れると、焼いたときの反りを抑えやすくなります。

鶏肉は厚みと筋を見て整える
鶏もも肉や鶏むね肉は、厚い部分を開いたり、目立つ筋を軽く切ったりして、火の通りを近づけます。切り込みだけでなく、厚みをならす考え方も合わせて使います。

料理別の使い分け

とんかつ
豚ロースの境目に切り込みを入れ、揚げたときの反りを抑えやすくします。

ソテー・ステーキ
厚みのある肉は、焼く前に筋や境目を確認します。

鶏の照り焼き
厚みがある部分を開き、火の通りを近づけると仕上げやすくなります。
筋切りの基本手順
失敗しやすいところ
深く入れすぎる
下ごしらえの切り込みは、切り分けるためのものではありません。まずは浅く入れて、必要な分だけ調整します。
素材が安定しない
丸い素材やすべりやすい素材は、切り口を下にする、短くするなど、置き方を整えてから進めます。
料理の目的とずれる
見た目を整えたいのか、火通りを助けたいのか、味を絡ませたいのかを先に決めると迷いにくくなります。
今日の筋切りチャレンジ
今日の料理に使う分だけで大丈夫です。速さよりも、どこに包丁を入れると料理が扱いやすくなるかを見ます。
ほかの切り方と合わせて使う
筋切りは、輪切りや乱切りのような形を作る切り方と組み合わせて使う下ごしらえです。先に料理で使う形を決め、そのあと必要に応じて角を落とす、切り込みを入れる、皮を整える、と考えると使いやすくなります。
慣れないうちは、仕上がりを完璧にしようとしなくて大丈夫です。素材が安定しているか、切り込みが深すぎないか、料理に必要なひと手間かを確認しながら進めます。

