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AI活用基本講座

大きな作業を小さく分ける

第3回 1章 AIに頼む前の不安をほどく 初級 12分

この回でできるようになること

  • 抱えている作業をまとめて棚卸しできる
  • 最初の5分でやることを具体的に書ける
  • 今日の状況に合う1つを選べる

使うもの

ChatGPT

やることが3つ以上たまると、どれも大きく見えて手が付きません。この回では、ミカさんが抱えている作業をまとめて棚卸しして、5分で始められる形に分けます。

この回で作るもの

5分で始められる作業リスト

抱えている作業を全部並べ、それぞれの「最初の5分でやること」を書き出したリストを作ります。次にまとまった時間が取れないときも、リストから1つ選んで動けます。

今回の例

ミカさんが、3つの作業を前に固まっている

ミカさんが抱えているのは、道の駅の記事だけではありません。他にも返事をしていないメールや、書きかけの文章があります。どれも「まとまった時間ができたらやろう」と思っているうちに、1週間が過ぎました。

抱えている作業
1. 道の駅の記事を書く / 2. 道の駅に商品名を問い合わせるメールを送る / 3. 親戚からもらったお菓子のお礼メッセージを返す
使える時間
平日は寝る前の20分ほど。土日はまとまって取れる日と取れない日がある
止まっている理由
どれも「始めたら1時間かかりそう」に見えて、20分では手が付けられない

大きく見えるのは、終わりまで想像しているから

「記事を書く」と考えると、公開までの全部が頭に浮かびます。写真を選んで、文章を書いて、確認して、タイトルを付けて。だから1時間かかりそうに見えます。

けれど、最初の5分でやることは1つだけです。「写真を8枚見て、覚えていることを3行書く」なら5分で終わります。終わりまでを想像するのをやめて、始まりの5分だけを決めます。

  • 作業名が大きすぎて、何をするか具体的に浮かばない
  • 途中で終わるのが嫌で、まとまった時間を待ってしまう
  • 3つを見比べているうちに、どれも始まらない
  • 終わらせないと意味がないと思っている
第1回との違い

第1回では、1つの作業を「AIに頼む部分」と「自分で見る部分」に分けました。この回では、抱えている作業を全部並べて、それぞれの入り口を作ります。分けるものが、1つから全体に変わります。

AIに任せる部分と自分で見る部分

AIに頼みやすい

  • 作業を5分単位に分解する
  • 最初の5分でやることを具体的に書く
  • 順番の候補を出す
  • 今日の状況に合うものを選ぶ

自分で見る

  • その5分が本当に5分で終わるか
  • 今日の自分の体力や気分
  • 締め切りがあるものはどれか
  • 実際にどれを始めるか

進め方

  1. 抱えている作業を、思いつくまま全部書き出す
  2. それぞれの最初の5分でやることを出してもらう
  3. 5分で終わらなさそうなものは、もっと小さく割ってもらう
  4. 今日の状況を伝えて、1つ選んでもらう
  5. その5分だけやって、今日は終わりにする

そのまま使える依頼文

1. 抱えている作業を5分に割る

やることが3つたまっていて、どれも手が付きません。

1. 道の駅に行った記事を書く
2. 道の駅に、食べた商品の正式名称を問い合わせるメールを送る
3. 親戚からお菓子をもらったお礼のメッセージを返す

それぞれ、最初の5分でやることを1つずつ書いてください。
「準備する」のような曖昧な言葉ではなく、実際の動作で書いてください。

出力例

  1. 記事を書く → スマホの写真8枚を見て、覚えていることを3行だけメモする。文章にしなくてよい
  2. 問い合わせメール → 聞きたいことを1行書く(「先日いただいた黒いソフトクリームの正式な商品名を教えてください」)。送信はまだしない
  3. お礼のメッセージ → もらったお菓子の名前と、食べた感想を1行ずつ書く。相手に送る文にはしない

3つとも、書き出すところまでで止めています。整えるのは次の5分です。

2. 5分で終わらなさそうなものを割り直す

「写真8枚を見て、覚えていることを3行メモする」は、
写真を選ぶところで悩みそうで、5分では終わらない気がします。

これをもっと小さく割ってください。
1回2分で終わる大きさにしてください。

出力例

  1. 写真アプリを開いて、その日のフォルダを表示する(30秒)
  2. 食べものが写っている写真を1枚だけ選ぶ(1分)
  3. その1枚を見て、思い出したことを1行書く(1分)

合計で2分半です。3枚分やっても8分弱なので、20分あれば余裕があります。

写真を選ぶのが負担なら、選ばずに一番最初の1枚から順に見ていく方法もあります。

3. 今日の状況から1つ選ぶ

今日は寝る前の20分だけ使えます。
仕事で疲れていて、頭を使う作業はつらいです。

3つの中から、今日やるものを1つ選んでください。
選んだ理由と、選ばなかったものをいつやるかも書いてください。

出力例

今日は 3. お礼のメッセージ をおすすめします。

理由は、もらったお菓子の名前と感想を書くだけなので、思い出す作業が中心で、考える作業が少ないからです。疲れているときは、判断が要らない作業のほうが進みます。

選ばなかったもの

  • 記事 — 写真を見る作業なので、休みの日の朝が向いています
  • 問い合わせメール — 相手が読む文章なので、頭がはっきりしている時間帯に

4. 締め切りがあるものを先に出す

3つの作業に、それぞれ事情があります。

・記事: 締め切りなし。自分のブログ
・問い合わせメール: 記事に商品名を書きたいので、記事より前に必要
・お礼のメッセージ: お菓子をもらってから4日たっている

この事情から、やる順番を決めてください。
「早いほうがよい」ではなく、なぜその順かを書いてください。

出力例

  1. お礼のメッセージ — 相手がいる作業で、日がたつほど返しにくくなります。4日は、まだ自然に返せる範囲です
  2. 問い合わせメール — 相手の返事を待つ時間が必要です。早く出すほど、記事の作業が止まりません
  3. 記事 — 締め切りがなく、商品名の返事を待つ間にも書ける部分があります

相手がいる作業を先に出し、自分だけで完結する作業を後にすると、待ち時間が重なりません。

5. 続きの5分を用意しておく

今日は「写真1枚を見て1行書く」を3回やりました。
明日も20分あります。

次の5分でやることを1つ決めてください。
今日書いた3行はこれです。

・黒ごまソフトが香ばしかった
・野菜売り場が広くて、家族連れが多かった
・駐車場が混んでいた

出力例

次の5分: 3行のうち「黒ごまソフトが香ばしかった」を、2行に増やす

増やし方は、次の2つを足すだけです。どんな味だったか(甘さ、食感)、どこで食べたか(店の前、車の中、ベンチ)。

これで感想が具体的になり、記事の中心になる部分ができます。他の2行は、まだそのままで大丈夫です。

出力をレビューする

  • 「準備する」「整理する」のような曖昧な動詞になっていないか
  • 本当に5分で終わる大きさか
  • 途中で終わってよい形になっているか
  • 今日の自分の状況に合っているか
  • 次の5分が決まっているか

返事が使いにくかったときの直し方

微妙な出力の例

「1. 記事のテーマと構成を決める 2. 問い合わせメールの文面を作成し送信する 3. お礼メッセージを書いて送る。この3ステップを今日中に完了させれば、明日から記事執筆に集中できます。」

3つとも「最初の5分」になっていません。「構成を決める」は考える作業ですし、「作成し送信する」は完成まで含んでいます。しかも3つ全部を今日中にやる前提です。ミカさんが使えるのは20分だけで、しかも疲れています。

3つとも、最初の5分の作業になっていません。

・「決める」「完了させる」のように、終わりまで含む書き方をしないでください
・送信や公開まで進める前提にしないでください
・今日やるのは1つだけです。3つ全部は選ばないでください

途中で終わってよい形で、最初の5分だけを書いてください。
直したあとの出力

「今日やるのは1つだけにします。お礼のメッセージの最初の5分として、もらったお菓子の名前と、食べたときの感想を1行ずつメモしてください。送る文にしなくて大丈夫です。整えるのは、次に時間があるときにします。」

「終わりまで含む書き方をしないで」と伝えるのが要点です。これがないと、5分の作業を頼んでも完成までの計画が返ってきます。

小さな練習

今、頭の中にある「やらなきゃ」を3つ書き出してください。仕事でも家のことでもかまいません。大きさはばらばらで大丈夫です。

その3つで依頼文1を送り、それぞれの最初の5分を出してもらいます。次に依頼文3で今日やるものを1つ選んでもらい、その5分だけ実際にやってください。5分で手を止めれば、この回は完了です。

次へ進む目安

やることが増えたとき、「まず5分で何をするか」を書けるなら十分です。ここで作った作業リストは、第38回で週次ルーティンを作るときの下地になります。

次は「微妙な返事を直してもらう」へ進みます。AIの答えが自分に合わなかったときの直し方を扱います。

同じブラウザ内に進捗を保存します。

更新メモ

2026-08-08 新方針でリライト