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AI活用基本講座

自分用プロンプト集を育てる

第37回 6章 続ける仕組みを作る 初級 15分

この回でできるようになること

  • 依頼文を作業の段階で分類できる
  • 名前と使いどころを付けられる
  • 使っていないものを外して統合できる

使うもの

ChatGPT、メモアプリ

使えた依頼文が増えると、今度は探せなくなります。この回では、ユイさんがたまった依頼文を整理して、次から呼び出せる自分用のプロンプト集にします。

この回で作るもの

3つに分類した自分用プロンプト集

手元にたまった依頼文を用途で分け、名前と使いどころを付けたプロンプト集を作ります。使っていないものは外し、実際に呼び出せる数まで絞ります。

今回の例

ユイさんの依頼文が、探せない場所に散らばっている

記事を1本仕上げる間に、使えた依頼文がいくつも増えました。ところが、保存先がばらばらです。先週使ったはずの依頼文を探して、結局また一から書いた日もありました。

たまっている依頼文
構成を作る / 断定を抜き出す / 事実の確認先を出す / 5観点で点検する / 画像生成の依頼文を作る / アイキャッチ案を出す / タイトルを5案作る / メタ説明を書く
保存先
スマホのメモアプリに4つ、ブラウザのブックマークに2つ、AIの過去の会話の中に2つ
使用状況
よく使うのは構成と断定と5観点の3つ。メタ説明は1度しか使っていない
止まっている理由
整理したいが、どう分ければいいのか分からない

分類は、作業の流れに合わせる

依頼文の分類でつまずくのは、内容で分けようとするからです。「文章系」「画像系」と分けても、実際に探すときには役に立ちません。記事を書いている最中に探すのは、内容ではなく「今どの工程にいるか」だからです。

第36回で作った手順書を思い出してください。作業は「作る」「確かめる」「仕上げる」の3つの段階に分かれていました。プロンプト集も同じ順で並べると、手順書を見ながら呼び出せます。

  • 保存先が複数あると、探すこと自体をあきらめる
  • 数が増えすぎると、結局最初の3つしか使わない
  • 名前を付けていないと、中身を読むまで何の依頼文か分からない
  • いつ使うかを書いていないと、使う場面で思い出せない

AIに任せる部分と自分で見る部分

AIに頼みやすい

  • 依頼文を作業の段階で分類する
  • それぞれに短い名前を付ける
  • 使いどころを一行で書く
  • 似ている依頼文をまとめる

自分で見る

  • 残す、捨てる、直すの判断
  • 保存先を1か所に決めること
  • 実際に使った回数の記憶
  • 名前が自分にとって思い出しやすいか
第10回のAIノートが育ったものです

第10回では、うまくいった使い方を記録するノートを作りました。あれが8か月分たまった状態が、今回の出発点です。記録は増えるほど価値が下がるので、定期的に減らす作業がセットになります。

進め方

  1. 散らばっている依頼文を1か所に集める
  2. 作業の段階で分類してもらう
  3. 名前と使いどころを付けてもらう
  4. 使っていないものを外す
  5. 手順書と同じ場所に保存する

そのまま使える依頼文

1. 作業の段階で分類する

ブログを書くときに使っている依頼文が8個たまりました。
これを、記事を書く作業の流れに沿って分類してください。

1. 写真とメモから記事の構成を作る
2. 本文から断定している箇所を抜き出す
3. 事実の確認先をリストにする
4. 5観点(事実・言いすぎ・誤解・権利・プライバシー)で点検する
5. 画像生成の依頼文を作る
6. アイキャッチ案を3つ出す
7. タイトルを5案作る
8. メタ説明を120字前後で書く

内容で分けるのではなく、作業のどの段階で使うかで分けてください。
分類は3つか4つにしてください。

出力例

A. 作るとき(記事の中身を組み立てる)

  • 1. 写真とメモから記事の構成を作る

B. 確かめるとき(公開してよい状態にする)

  • 2. 本文から断定している箇所を抜き出す
  • 3. 事実の確認先をリストにする
  • 4. 5観点で点検する

C. 仕上げるとき(記事の入り口を作る)

  • 5. 画像生成の依頼文を作る
  • 6. アイキャッチ案を3つ出す
  • 7. タイトルを5案作る
  • 8. メタ説明を書く

Bの3つは、いずれも公開前に連続して使う依頼文です。まとめて呼び出せる形にしておくと、確認作業が1回で済みます。

2. 名前と使いどころを付ける

分類した8個の依頼文に、次の2つを付けてください。

・短い名前(10字以内。あとで探すときの見出しになります)
・使いどころ(いつ開くかを一行で)

表にしてください。列は「分類」「名前」「使いどころ」の3つです。
名前は、私が数か月後に見ても中身を思い出せる言葉にしてください。

出力例

分類名前使いどころ
A 作る構成づくり写真とメモが揃って、記事を書き始める前に開く
B 確かめる断定さがし本文を書き終えた直後に開く
B 確かめる確認先だし事実を書いた箇所が残っているときに開く
B 確かめる5観点点検公開ボタンを押す前に開く
C 仕上げる画像の依頼文アイキャッチの方向が決まってから開く
C 仕上げるアイキャッチ案本文が固まって、画像を決めるときに開く
C 仕上げるタイトル5案本文とアイキャッチが決まってから開く
C 仕上げるメタ説明タイトルを決めた直後に開く

3. 使っていないものを外す

この8個のうち、実際の使用状況は次のとおりです。

よく使う: 構成づくり、断定さがし、5観点点検
たまに使う: タイトル5案、アイキャッチ案
1度しか使っていない: メタ説明、画像の依頼文
ほとんど使っていない: 確認先だし

この状況をふまえて、集を整理してください。
外す候補と、外さずに他とまとめる候補に分けてください。
使用回数が少ないというだけで、すぐ捨てないでください。

出力例

まとめる候補

  • メタ説明 → タイトル5案に統合
    どちらもタイトルを決める場面で使います。1つの依頼文の中で両方を頼めば、開く回数が減ります
  • 確認先だし → 5観点点検に統合
    5観点の「事実」の中で確認先まで出してもらえば、別に持つ必要がありません

残す候補

  • 画像の依頼文 — 使用は1回ですが、記事に画像を使うたびに必要になります。使う頻度ではなく、必要になる場面があるかで判断してください

統合すると6個になります。分類ごとに2個ずつで、探しやすい数です。

4. 統合した依頼文を作り直す

「タイトル5案」と「メタ説明」を1つの依頼文にまとめてください。

元の条件は次のとおりです。

タイトル:
・絶対、必見、衝撃、神、話題の、驚愕、〜すぎる、まさかの は使わない
・感嘆符と疑問形は使わない
・本文にない出来事や感情を足さない
・30字前後、5案、型の名前を添える

メタ説明:
・120字前後、本文にある情報だけ、タイトルの繰り返しにしない
・行動をうながす言い方をしない

そのままコピーして貼れる形にしてください。
記事の内容は毎回変わるので、そこだけ入れ替える形にしてください。

出力例

次の記事のタイトルとメタ説明を作ってください。

【記事の内容】
10時半までのモーニングに間に合わず、11時すぎに和菓子屋へ着きました。かわりに厚切りトーストを食べ、栗どら焼きは持ち帰りました。落ち着いた記事にしたいです。

【タイトル】
5案、それぞれ型を変えて、30字前後で。型の名前も添えてください。
絶対、必見、衝撃、神、話題の、驚愕、〜すぎる、まさかの は使わない。
感嘆符と疑問形は使わない。
本文に書いていない出来事や感情を足さない。

【メタ説明】
選びやすいよう2案。120字前後。
本文にある情報だけを使う。タイトルの繰り返しにしない。
行動をうながす言い方をしない。

「記事の内容」だけを毎回書き換えれば使えます。条件は固定されているので、考え直す必要がありません。

5. 集を1枚にまとめる

整理した6個を、1枚のプロンプト集にしてください。

条件:
・分類ごとに見出しを付ける
・各依頼文に、名前と使いどころを添える
・依頼文の本体は、コピーしてすぐ使える形で載せる
・冒頭に、どこから開くかの目次を付ける

テキストファイルに保存して使います。

出力例

■ わたしのプロンプト集

【目次】
A 作る   … 構成づくり
B 確かめる … 断定さがし / 5観点点検
C 仕上げる … アイキャッチ案 / 画像の依頼文 / タイトルとメタ説明

────────────────
A 作る
────────────────
◆ 構成づくり
使いどころ: 写真とメモが揃って、記事を書き始める前

(依頼文の本体)

────────────────
B 確かめる
────────────────
◆ 断定さがし
使いどころ: 本文を書き終えた直後

(依頼文の本体)

◆ 5観点点検
使いどころ: 公開ボタンを押す前

(依頼文の本体)

目次を冒頭に置くと、探すときにファイル全体を読まずに済みます。手順書と同じ場所に保存すると、公開作業のときに両方開けます。

出力をレビューする

  • 分類が、実際の作業の順番と合っているか
  • 名前を見て、中身を思い出せるか
  • 使っていない依頼文が残っていないか
  • 統合した依頼文が、元の条件を落としていないか
  • 保存先が1か所になっているか

返事が使いにくかったときの直し方

微妙な出力の例

「プロンプト集を体系化しましょう。目的別(情報収集/生成/編集/分析)、難易度別(初級/中級/上級)、出力形式別(箇条書き/表/文章)の3軸でタグ付けし、検索性を高めることをおすすめします。テンプレート化により再現性が向上します。」

整理としては筋が通っています。しかし、依頼文は6個しかありません。6個に3軸のタグを付けても、探しやすくはなりません。管理そのものが作業になり、そのうち更新されなくなります。

依頼文は6個しかありません。
3軸のタグ付けは、この数には合っていません。

・分類は3つまでにしてください
・タグは付けないでください
・管理のための作業を増やさないでください

私が探すのは、記事を書いている最中です。
そのときに開ける形を優先してください。
直したあとの出力

「6個であれば、作業の順に3つ並べるだけで十分です。A 作る(構成づくり) / B 確かめる(断定さがし、5観点点検) / C 仕上げる(アイキャッチ案、画像の依頼文、タイトルとメタ説明)。冒頭に目次を置けば、記事を書きながら開けます。」

整理の仕組みは、対象の数に合わせます。数が少ないうちに凝った管理を入れると、更新が止まります。増えてきたら、そのときに分類を足せば間に合います。

小さな練習

これまでに使った依頼文を、思い出せるだけ1か所に集めてください。3個でも5個でもかまいません。メモアプリでも、テキストファイルでも大丈夫です。

集めたら依頼文1を送って分類してもらい、依頼文2で名前と使いどころを付けます。名前が付いたら、1つのファイルに保存してください。それが今日の成果物です。

次へ進む目安

次に記事を書くとき、この集を開けばよいと言えるなら十分です。この集は、第38回の週次ルーティンに組み込み、第40回の30日レビューで使っていないものを外します。

次は「週1回のAI活用ルーティンを作る」へ進みます。道具が揃ったので、それを使う時間を決めます。

同じブラウザ内に進捗を保存します。

更新メモ

2026-08-08 新方針でリライト