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AI活用基本講座

短い紹介文を作る

第11回 3章 文章を作る 初級 12分

この回でできるようになること

  • メモを話題ごとに分けられる
  • 軸を1つ決めて短くまとめられる
  • 削った情報の置き場所を決められる

使うもの

ChatGPT

短くまとめるのは、長く書くより難しいことがあります。この回では、ハルさんが感想メモから120字の紹介文を作ります。

この回で作るもの

そのまま使える120字の紹介文

感想メモから、120字前後の紹介文を1本仕上げます。あわせて、削る順番の考え方を持ち帰ります。

今回の例

ハルさんが、削れずに400字になっている

ハルさんは、ブログの記事一覧に載せる短い紹介文を書こうとしています。120字くらいに収めたいのに、書き始めると全部入れたくなって400字を超えました。読み返すと、どれも削れない気がします。

感想メモ
「栗どら焼き260円。皮がふんわり。栗が大きく甘露煮のような味。あんは甘さ控えめ。平日午後で店内は空いていた。窓際の席から通りが見えた。店の人が包み方を丁寧に教えてくれた」
書いた紹介文
400字を超えて、感想メモの内容がほぼ全部入っている状態
止まっている理由
どれも書きたいことなので、どこから削ればいいのか決められない

削るのではなく、選ぶ

「削る」と考えると手が止まります。全部が大事に見えるからです。考え方を変えて、「この紹介文で何を伝えたいか1つ決める」と、残すものが決まります。

ハルさんのメモには、味の話、店の様子の話、店の方とのやりとりの話が混ざっています。120字で3つ全部は入りません。1つ選べば、残り2つは自然と外れます。

  • 全部入れようとすると、どれも中途半端になる
  • 削る作業だと思うと、惜しくて進まない
  • 字数を先に決めないと、いつまでも増える
  • 1案だけ作ると、それが良いのか分からない
字数はおおよそで大丈夫です

AIは字数を正確に数えるのが得意ではありません。110字になったり135字になったりします。ぴったりを目指さず、「120字前後」で頼んで、最後に自分で調整するのが確実です。

AIに任せる部分と自分で見る部分

AIに頼みやすい

  • メモを話題ごとに分ける
  • 軸を変えた案を複数出す
  • 指定した字数に近づける
  • 削った部分を教える

自分で見る

  • 何を伝えたいかの決定
  • 実際に食べた感覚と合っているか
  • 語尾を自分の言い方にする
  • 最後の字数調整

進め方

  1. 感想メモを話題ごとに分けてもらう
  2. 伝えたい話題を1つ選ぶ
  3. その軸で120字前後の案を3つ出してもらう
  4. 1つ選んで、語尾を自分で直す
  5. 字数を数えて調整する

そのまま使える依頼文

1. メモを話題ごとに分ける

次の感想メモを、話題ごとに分けてください。
まだ文章にはしないでください。分けるだけお願いします。

メモ:
栗どら焼き260円
皮がふんわり
栗が大きく甘露煮のような味
あんは甘さ控えめ
平日午後で店内は空いていた
窓際の席から通りが見えた
店の人が包み方を丁寧に教えてくれた

出力例

  • 味の話: 皮がふんわり / 栗が大きく甘露煮のよう / あんは甘さ控えめ
  • 店の様子: 平日午後で空いていた / 窓際から通りが見えた
  • 人とのやりとり: 包み方を丁寧に教えてもらった
  • 基本情報: 260円

味の話が3項目と一番多く、書ける材料が揃っています。人とのやりとりは1項目だけなので、これを軸にすると内容が薄くなる可能性があります。

2. 軸を決めて120字前後で作る

味の話を軸にして、120字前後の紹介文を3案作ってください。

条件:
・私が書いていないことは足さないでください
・大げさな評価語は使わないでください
・3案は、最初に伝える情報を変えてください
・価格260円はどの案にも入れてください

出力例

案1(味から) 121字
「栗どら焼きは1個260円です。皮はふんわりしていて、中の栗は大きめ。甘露煮のような味がします。あんの甘さが控えめなので、栗の味が前に出ます。平日の午後に買いました。」

案2(価格から) 116字
「1個260円の栗どら焼きを買いました。皮がふんわり、栗は大きめで甘露煮のような味です。あんは甘さ控えめでした。平日の午後、空いている店内でゆっくり選べます。」

案3(場面から) 124字
「平日の午後、空いている店で栗どら焼きを買いました。1個260円です。皮はふんわり、栗は大きめで甘露煮のような味がします。あんが甘さ控えめなぶん、栗の味がよく分かりました。」

3. 削った部分を教えてもらう

案3を採用します。
私のメモのうち、案3に入らなかった情報を教えてください。

入らなかったものについて、
・記事の本文で書けばよいもの
・書かなくてよいもの
に分けてください。

出力例

入らなかった情報: 窓際の席から通りが見えた / 店の人が包み方を丁寧に教えてくれた

記事の本文で書けばよいもの

  • 窓際の席の話 — 店の様子として、本文の中盤に置くと自然です
  • 包み方を教えてもらった話 — 持ち帰りの場面として、本文の後半で書けます

書かなくてよいもの

  • 該当なし。どちらも本文で使えます

紹介文に入らなかったからといって、その情報が不要とは限りません。置く場所が違うだけです。

4. 字数を調整する

案3が124字でした。115字くらいまで縮めたいです。

・情報は減らさないでください
・言い回しを短くする方向で直してください
・どこを短くしたかも教えてください

出力例

短くした案 114字
「平日の午後、空いている店で栗どら焼きを買いました。1個260円。皮はふんわり、栗は大きめで甘露煮のような味です。あんが控えめなぶん、栗の味がよく分かります。」

短くした箇所

  • 「260円です」→「260円。」(3字)
  • 「甘さ控えめなぶん」→「控えめなぶん」(2字)
  • 「分かりました」→「分かります」(1字)
  • 読点を2か所減らしました(2字)

情報は減らしていません。文末の時制を現在形にすると、全体が少し短くなります。

5. 別の軸でも作って比べる

同じメモから、店の様子を軸にした案も1つ作ってください。
120字前後で、条件は先ほどと同じです。

作ったあと、味を軸にした案と比べて、
それぞれどんな読者に向いているかを書いてください。

出力例

店の様子を軸にした案 118字
「平日の午後に立ち寄ると、店内は空いていました。窓際の席からは通りが見えます。栗どら焼きは1個260円。包み方も丁寧に教えていただき、そのまま持ち帰りました。」

比べると

  • 味を軸にした案 — 何を買うか決めたい人向けです。栗どら焼きを検索して来た人に届きます
  • 店の様子を軸にした案 — その店に行くかどうかを考えている人向けです。滞在の様子が分かります

記事の中心が味の話であれば、紹介文も味を軸にしたほうが、開いたあとの内容と一致します。

出力をレビューする

  • 実際に食べた感覚と合っているか
  • 書いていない味や評価が足されていないか
  • 1つの話題に絞れているか
  • 語尾が自分の言い方になっているか
  • 字数を自分で数えたか

返事が使いにくかったときの直し方

微妙な出力の例

「ふんわり生地に大粒の栗が贅沢に詰まった栗どら焼き。上品な甘さのあんとの相性は抜群で、一口食べれば秋の訪れを感じさせてくれます。落ち着いた店内で過ごすひとときも格別。ぜひ足を運んでみてください。」

字数はほぼ120字ですが、ハルさんのメモにない言葉ばかりです。「贅沢に」「相性は抜群」「秋の訪れ」「格別」はどれも書いていません。しかも260円という、書いた情報が消えています。書いたことが消えて、書いていないことが増えました。

私のメモにない表現が多く入っています。

・「贅沢に」「相性は抜群」「秋の訪れ」「格別」は書いていません
・「ぜひ足を運んで」のように、読む人にすすめる言い方はしません
・私が書いた260円が消えています。必ず入れてください

メモにある情報だけで、120字前後にしてください。
直したあとの出力

「平日の午後、空いている店で栗どら焼きを買いました。1個260円。皮はふんわり、栗は大きめで甘露煮のような味です。あんが控えめなぶん、栗の味がよく分かります。」

短い文ほど、飾りの言葉で埋められやすくなります。「メモにある情報だけで」と、必ず入れる情報を1つ指定すると安定します。

小さな練習

最近食べたものについて、感想を5行のメモにしてください。味、値段、場所、そのときの様子。思い出せる範囲で大丈夫です。

そのメモで依頼文1を送り、話題ごとに分けてもらいます。1つ選んで依頼文2を送り、出てきた3案から1つを選んでください。語尾を自分の言い方に直せば、この回は完了です。

次へ進む目安

短くまとめるときに「何を伝えるか1つ決める」ができたら十分です。ここで作った紹介文は、第16回の導入文や第35回のメタ説明でも同じ考え方を使います。

次は「難しい説明をやさしく直す」へ進みます。今度は、調べた内容を読みやすくする作業です。

同じブラウザ内に進捗を保存します。

更新メモ

2026-08-08 新方針でリライト