使い続けているうちに、良くなったのかどうかが分からなくなります。この回では、ユイさんが30日分の記録を振り返り、次の30日で変えることを1つだけ決めます。
この回で作るもの
30日レビューと、次に変える1つ
記録を「続いたこと」「やめたこと」「変えること」に整理し、次の30日で変えることを1つだけ決めます。この振り返りは、以降30日ごとに同じ形で繰り返せます。
今回の例
ユイさんが、30日たった手応えをつかめずにいる
週次ルーティンを始めて30日がたちました。記事は公開できています。ただ、以前より良くなっているのか、それとも慣れただけなのかが自分では分かりません。
- 30日の記録
- 4回のうち3回、日曜30分を確保できた。1回は飛ばして翌週にずらした。記事は1本公開。下書きが1本進行中
- 道具の使用状況
- プロンプト集6個のうち、使ったのは4個。公開手順書13項目は毎回開いた。利用ルール4個のうち、破ったのは1回(数字をそのまま貼りかけた)
- 気になっていること
- 本文を書く週だけ、いつも時間が足りない。アイキャッチ作りが毎回楽しくて、時間をかけすぎている
- 止まっている理由
- 振り返る観点がなく、「まあ続いている」で終わってしまう
振り返りは、良し悪しの採点ではありません
30日を振り返るとき、うまくいったかどうかを点数にしても次につながりません。見るのは3つだけです。何が続いたか、何が続かなかったか、そして次に何を1つ変えるか。
変えるのを1つに絞るのは、複数を同時に変えると、次の30日でどれが効いたのか分からなくなるからです。ユイさんの記録には、本文の時間不足とアイキャッチのかけすぎという2つの気づきがあります。両方を同時に直すと、次の振り返りで判断できなくなります。
- 記事数だけを見て、少ないと落ち込む
- できなかったことばかり数えて、続いたものを見落とす
- 一度に何もかも変えようとして、次の月に破綻する
- 振り返りそのものが重くなって、2回目をやらない
ここまでで、道具は揃いました。プロンプト集、公開手順書、確認項目表、言い換え対応表、週次ルーティン、利用ルール。この回で作る振り返りの形は、講座が終わったあとも30日ごとに繰り返せます。講座なしで回る状態にすることが、この回の目的です。
AIに任せる部分と自分で見る部分
AIに頼みやすい
- 記録を3つに整理する
- 使っていない道具を指摘する
- 変える候補を並べる
- 次の30日の見直し方を作る
自分で見る
- 次に変える1つの決定
- 続けたいと思うかどうかの実感
- 道具を減らす判断
- 次の振り返りの日付を決めること
進め方
- 30日分の記録を、そのまま書き出す
- 続いたこと、やめたこと、変えることに整理してもらう
- 使っていない道具を外す
- 変える候補から、自分で1つ選ぶ
- 次の振り返りの日付を決める
そのまま使える依頼文
1. 記録を3つに整理する
AIを使い始めて30日たちました。振り返りをします。
記録は次のとおりです。
・4回のうち3回、日曜30分を確保できた。1回は飛ばして翌週にずらした
・記事は1本公開。下書きが1本進行中
・プロンプト集6個のうち、使ったのは4個
・公開手順書13項目は毎回開いた
・利用ルール4個のうち、破ったのは1回(数字をそのまま貼りかけた)
・本文を書く週だけ、いつも時間が足りない
・アイキャッチ作りに時間をかけすぎている
これを「続いたこと」「続かなかったこと」「変えたほうがよいこと」に整理してください。
点数や評価は付けないでください。
出力例
続いたこと
- 日曜30分の枠。4回中3回確保できています
- 公開手順書。毎回開けています。抜けの再発は記録にありません
- 飛ばした週の戻り方。ずらして再開できており、そこで止まっていません
続かなかったこと
- プロンプト集のうち2個は一度も使っていません
- 本文執筆が、決めた30分に収まっていません
変えたほうがよいこと
- 本文執筆の時間配分。毎回足りていないため、分量か週数の調整が必要です
- アイキャッチにかける時間。楽しい作業に時間が寄っており、他の工程を圧迫している可能性があります
ルールを1回破りかけた件は、貼る前に気づいて止められています。ルールが働いた記録として扱ってよいと思います。
2. 使っていない道具を外す
30日で一度も使わなかった道具があります。
・プロンプト集の「画像の依頼文」(アイキャッチは写真を使ったため)
・プロンプト集の「構成づくり」(短い記事だったため使わなかった)
この2つを、外す、残す、形を変えるのどれにするか考えてください。
使わなかった理由によって扱いが変わるはずなので、そこも分けて書いてください。
出力例
- 「画像の依頼文」→ 残す
使わなかった理由は、今回の記事で写真を使ったからです。必要になる場面がなかっただけで、使えない道具ではありません。生成画像を使う記事のときに必要になります - 「構成づくり」→ 形を変える
短い記事では手順が重すぎたようです。見出し3つ以内の記事用に、短い版を作ることをおすすめします。今の版は、写真が10枚を超えるような記事のときに使ってください
30日で一度も使わなかったからといって、すぐ外す必要はありません。「使う場面がなかった」のか「使いにくかった」のかを分けると、判断できます。
3. 変える候補を並べる
次の30日で変えることを1つだけ決めます。
候補を3つ挙げてください。
気になっているのは、本文執筆の時間不足と、アイキャッチのかけすぎです。
候補ごとに、次を書いてください。
・具体的に何を変えるか
・変えた結果、何で判断できるか
どれを選ぶかは私が決めます。おすすめは書かなくて構いません。
出力例
候補1: 本文執筆を2週に分ける
- 変えること: 4週のルーティンを5週にし、第2週と第3週を本文執筆にあてる
- 判断の目安: 次の30日で、時間内に終わらなかった週が減ったかどうか
候補2: 本文執筆の1回の分量を決める
- 変えること: 「見出し2つ分まで書く」と決め、そこまでで終わりにする
- 判断の目安: 30分で終われた回数
候補3: アイキャッチに時間の上限を付ける
- 変えること: アイキャッチ作りは10分までとし、超えたら手持ちの写真に切り替える
- 判断の目安: 仕上げの週が30分に収まったかどうか
候補1と2は本文の問題、候補3はアイキャッチの問題です。同時に変えると、どちらが効いたか分からなくなります。
4. 続いた理由を言葉にする
30日で続いたのは、日曜30分の枠と、公開手順書を毎回開くことでした。
過去に「毎日30分」と「週2本公開」を決めたときは、どちらも1か月で止まりました。
今回続いた理由として考えられることを挙げてください。
褒める言葉は不要です。何が違ったのかを分析してください。
出力例
- 回数が週1回だった — 毎日の計画は、1日崩れると連続が切れます。週1回なら、飛ばしても翌週があります
- 終わりの目安が「途中でよい」だった — 「記事1本」を目標にすると、終わらない週が失敗になります。「書けたところまで」なら、毎週終われます
- 飛ばした週の戻り方を先に決めていた — 過去の2回は、崩れたあとの手順がありませんでした
- 手順書があった — 何をするか思い出す時間がないため、30分をそのまま作業にあてられます
共通しているのは、量を減らしたことではなく、崩れたあとの経路を用意したことです。
5. 次の振り返りの形を決める
この振り返りを、30日ごとに続けたいです。
毎回使える形にしてください。
条件:
・15分以内で終わること
・記録を集める作業を増やさないこと(今ある1行メモだけで足りる形に)
・毎回「変えることを1つ」で終わること
・回を重ねても書式が変わらないこと
出力例
■ 30日レビュー(◯月◯日)
【記録】
確保できた回数: / 4回
公開した記事: 本
使わなかった道具:
【3つに整理】
続いたこと:
続かなかったこと:
変えたほうがよいこと:
【前回変えたことの結果】
変えたこと:
結果:
【次の30日で変えること(1つだけ)】
変えること:
何で判断するか:
次の振り返り: ◯月◯日
「前回変えたことの結果」の欄があると、変更が効いたかどうかを毎回確かめられます。2回目以降は、この欄から書き始めると早く終わります。
出力をレビューする
- 続いたことが、ちゃんと拾えているか
- 変えることが1つに絞れているか
- 変えた結果を何で判断するかが決まっているか
- 道具を外す判断が、使わなかった理由に沿っているか
- 次の振り返りの日付が決まっているか
返事が使いにくかったときの直し方
「30日間おつかれさまでした。継続できたこと自体が大きな成果です。次の30日は、記事数を2倍に増やし、SNSでの発信も並行して始め、さらにキーワード分析も取り入れて、より多くの読者に届けていきましょう。可能性は無限大です。」
励ましから始まり、そのまま計画が3つに増えています。ユイさんは日曜の30分しか使えず、しかも本文執筆の時間が足りていません。この提案を受け入れると、次の30日で確実に破綻します。振り返りが、次の計画を膨らませる場になってしまっています。
励ましと、やることを増やす提案は不要です。
・使える時間は日曜の30分のままです。増えません
・変えるのは1つだけにしてください
・今できていない本文執筆の時間不足を放置したまま、新しいことを足さないでください
「続いたこと」「続かなかったこと」「変えること1つ」の3つだけで答え直してください。
「続いたこと: 日曜30分の枠、公開手順書、飛ばした週の戻り方。続かなかったこと: 本文執筆が30分に収まらない、プロンプト集2個が未使用。変えること1つ: 本文執筆の回を1回増やし、ルーティンを5週にする。判断: 時間内に終わらなかった週が減ったかどうか。」
振り返りを頼むと、次の計画を大きくする提案が返ってくることがあります。「増やす提案は不要」「変えるのは1つ」と先に伝えると、振り返りのまま終われます。
小さな練習
この30日で、AIを使って進んだことを3つ書き出してください。小さなことで大丈夫です。記事を1本書いた、依頼文を1つ保存した、確認を1回した。それだけで十分です。
書き出したら依頼文1を送り、3つに整理してもらいます。最後に、次の30日で変えることを1つだけ自分で決めてください。決めたら、次の振り返りの日をカレンダーに入れます。そこまでで、この講座は完了です。
この先について
この講座で作ったものを並べてみてください。作業分解メモ、目的別ツール選び表、確認リスト、定番依頼文、AIノート、文体メモ、確認項目表、リスクチェック、記事構成、画像の依頼文、公開手順書、プロンプト集、週次ルーティン、利用ルール、そして今日の30日レビュー。
どれも、この講座を読み返さなくても使えるものです。次に手が止まったときは、講座ではなく自分のプロンプト集を開いてください。そこにないものが出てきたら、そのとき作り足せば大丈夫です。
30日ごとの振り返りだけ続けていれば、道具は自分で育ちます。